2021-22シーズンチーム編成についてのGM西村大介コメント
いつも茨城ロボッツへの多大なるご支援、また熱いご声援をいただき、誠にありがとうございます。
2021-22シーズンは、ロボッツにとって初めてB1クラブとして開幕を迎えるシーズンとなります。開幕に向けて、日本人選手・外国籍選手合わせて12名の合流が決定し、コーチ・チームスタッフもほぼ揃いました。帰化・アジア枠選手1名と特別指定選手枠を残すものの、2021-22シーズンに挑むチームの編成が見えてきましたので、クラブとしての意思・意図をお伝えしたいと思います。
今後ロボッツが目指す方向性
悲願であったB1昇格を果たし、我々は新たに「東地区でプレーオフ常連クラブとなり、10年以内に日本一を目指す」と言う目標を掲げました。
ご存知の通り東地区は、千葉、A東京、川崎、宇都宮、渋谷など優勝経験がある強豪がひしめき合う激戦区です。
そこに割って入るため、我々はアイデンティティを持ち成長し続けるチームを作り、「ウィニングカルチャーのあるチーム」を目指します。
どのメンバーが抜けても、入っても、「勝利に対して真剣に取り組み、自分を鍛え、チームの勝利に貢献する空気」が常にチーム全体に漂い、アイデンティティを持ち常に成長進化を続けるチーム。
そして結果として、常に勝ち続けるチームを作りあげていきます。
そのカルチャーを作りあげるには、時間をかけてチーム作りを進める必要があります。
そこで我々は、アイデンティティを持ち成長し続けることによりウィニングカルチャーを作るため、編成において3つの柱を掲げました。
- 将来の可能性を秘めた若手選手
- 若手選手のロールモデルとなり、精神的支柱となる経験豊富な選手
- 全選手がアンセルフィッシュな、チームの勝利に貢献する意思を持っていること
経験豊富な選手が、プロフェッショナルな取組みを示し、それを若手選手が吸収する。
同時に、選手が成長できる環境を、ハード・ソフト両面でクラブが提供する。そうすることで、1シーズンでも長くロボッツに在籍する選手を増やし、チームとしてウィニングカルチャーを醸成していきたいと考えています。
上記のポリシーのもと、今シーズンはアイデンティティを持ち成長し続け、ウィニングカルチャーを作る第一歩となるシーズンだと位置付けています。
コーチ・スタッフ
ウイニングカルチャーを作る上で、継続性は最も重要な要素の一つです。
その意味で、新シーズンにおいてリチャード・グレスマンHCが、引き続きチームの指揮をとってくれることは、クラブにとって大きな意味を持ちます。リチャードコーチが標榜する、アップテンポなバスケットボールをチームに浸透させ、またアンセルフィッシュで成長を続けるチームカルチャーを確立していきます。
アシスタントコーチには、クラブ創設メンバーでもある岩下コーチが今シーズンも参加してくれます。
岩下コーチが粘り強い不撓不屈のロボッツ精神をチームに伝えてくれることを期待しています。
トレーナーユニットは、Bリーグの中でも屈指の布陣になったと言えます。
8ヶ月と長いシーズンを戦う上で、怪我で離脱する選手が少ないことは成績に直接的な影響を与えますが、アメリカでの経験も長く、強豪三河で力をつけた中島トレーナー、それをサポートする神部アシスタントトレーナーがいることは、ロボッツの強みです。
大塚ストレングスコーチは、昨シーズンまでレバンガ北海道に在籍していましたが、これまで、福岡・島根での指導経験があり、B1のフィジカルレベルをよく理解しています。
理論と情熱を兼ね備えた人物なので、チームに前向きな空気を送り込んでくれることでしょう。
落合マネージャーは、新シーズンでは通訳も兼任します。
自身もプレーヤーとして活躍した落合マネージャーだからこそ、リチャードコーチの意図を汲み取った通訳で、チームの意思統一に大きく貢献してくれると確信しています。
また、もう一人ACを招聘する予定です。
近いうちに、うれしいお知らせができると思いますので、ぜひ楽しみにしていただければと思います。
我々、茨城ロボッツのコーチングスタッフ・チームスタッフにはもう一つ大きな強みがあります。
スタッフ全員が英語でのコミュニケーションが可能だという点です。
外国籍選手への意思伝達を含め、チームを1つにするには大変重要な要素であり、他クラブと比べても大きなアドバンテージになると考えています。
選手編成について
はじめに、クラブをB1昇格に導いてくれた眞庭選手(山形ワイヴァンズへ移籍)、小林選手(アルティーリ千葉へ移籍)、クーソー選手(引退)、鎌田選手がチームを離れることは残念でした。
しかしながら、それぞれの選手の意思を尊重したいと思います。
一度でも茨城ロボッツで戦ったメンバーは、皆ロボッツファミリーです。
今後の活躍を心より祈念いたします。
今回の編成で一番重要視したのは、取り組みや考え方などを早期にB1レベルに引き上げることでした。その意味では、精神的支柱となることが期待できる、経験豊富な選手の強化ができたと考えています。
レバンガ北海道でクラブの顔として長年プレーをしてきた多嶋選手、秋田・広島でB2・B1を経験してきた谷口選手、三河という強豪クラブでの経験がある西川選手、福岡でB1昇格を経験し、昨年は対戦相手(仙台)としてゴール下で何度も苦しめられたジェイコブセン選手が、新たにロボッツファミリーに加わってくれることになりました。
彼らの加入は、鶴巻選手や中村選手、そして福澤選手など、将来有望な若手選手にとって、目指すべき存在となり、大きな刺激になると思います。
また特別指定選手をここに加えることで、若手選手とベテラン選手のバランスを整えていきたいと考えています。
ポジション別に、2021-22シーズンを共に戦う選手の特徴を整理してみました。
PG/SG
自らも得点能力がありゲームコントロールもできる昨シーズンのキャプテン平尾選手、経験豊富な多嶋選手、ディフェンスに定評のある髙橋選手、PG/SGでもプレイできるコンボガードの中村選手、3Pもドライブもできる福澤選手と、個性豊かな選手が揃いました。
今シーズンはPG/SGを区別せず2ガードの布陣で臨む時間帯も多くなると思います。
SF
高身長のアドバンテージを生かしたプレイが持ち味の遥選手、高確率の3Pとドライブでの勝負が得意な西川選手、ディフェンスで相手エースを封じ込める成長著しい鶴巻選手が揃いました。
またタプスコット選手はSFでもプレイできるため、SFの選手層は厚くなったと言えるでしょう。
PF/C
B2で抜群の得点能力を示したタプスコット選手、ドライブ・ポストアップ・3Pも打てる万能型のトラソリーニ選手、ゴール下で力強くプレーし、得点・リバウンド両面で大きな貢献を期待できるジェイコブセン選手、そして外国籍選手に対してディフェンスができオフェンスでは3Pが武器の谷口選手が控えており、タレント豊富です。タプスコット選手がSFでプレーし、谷口選手、ジェイコブセン選手のビックラインナップも準備できると考えています。
SGの選手層が少し薄いと考えていますが、そこは帰化・アジア枠選手や特別指定選手の補強をすることで、バランスの良いチームに仕上げていきたいと思います。
一方で、B1の他クラブと比較すると、B1を経験している選手が少ないことも事実です。
いち早くB1のフィジカルとディフェンスに慣れ、アップテンポな茨城ロボッツのバスケットボールが展開できるかどうかが、序盤戦の鍵となるでしょう。
茨城ロボッツは、シーズンを通し、ロボッツらしいアイデンティティを持ち、常に成長し続けるチームです。
シーズン開幕とプレーオフ間近では、全く違うチームになっていることでしょう。
ぜひ一緒に、このチームの成長を楽しみ、共に戦ってください。
新シーズンのロボッツにご期待ください!!
株式会社茨城ロボッツ・スポーツエンターテインメント取締役副社長/GM